２００６年に出版された「美しい国へ」
７年前に安倍総理によって
書かれた本です。
安倍さんが総理に返り咲いた
この機会に
未読だったこの本を
読んでみました。
総理は「美しい国」を連呼していた
前回とは
って変わった政権運営で
及第点の滑り出しのようですが
前回、政権を投げ出すように
降りてしまったことは
未だにちょっと引っかかります。
そんな気持ちも目一杯に
色眼鏡をかけて、この本を手にとったのですが
意外や意外、わかりやすく自分の考え方や
戦後について語られていて
様々な課題に対してもバランスの取れた方向性を示し
好感の持てる一冊になっています。
この中で、２００５年に自民党幹事長代理として
アメリカを訪問。多くの政府高官と会談を行った時の
エピソードを語っています。
「わたしは、小泉政権が日中関係をなんとか改善したいと
考えている旨を伝え、反日デモの背景のひとつである
日本の国連安保理常任理事国入りの問題や、
中国における反日愛国教育の問題、そして反日教育を
生み出すことになった構造的な問題など、
両国の議論の食い違いについて説明した。
かれらの反応は、おどろくほど率直だった。
“そういう話は初めて聞いた。
しかもたいへんわかりやすかった”
じつはアメリカの要人ですら、
日中間に横たわる問題については、
歴史問題をふくめて、あまり理解していなかったのである。
でも、そういわれてみて、はっと気がついた。
わたしたちはこれまで、戦後日本の民主主義の歴史を、
欧米に向けて、いや、世界に向けてきちんと
説明してきただろうか。」
少々長い引用になってしまいましたが
同様の事柄は多くあるのでは無いでしょうか。
会社でも、営業先でも、家族間でも、
わかっているという根拠なき前提で、
色々なことを進めようとしていることが。
相手を説得するというよりも
まずは、状況、現状、課題を含め
説明をきちんとすること。
説得し同意を求める前に
まずは説明することの大切さ、見直したいと思います。
安倍総理の「美しい国へ」、７年前の本ではありますが
自分の考え方全般を説明しておこうという
“まずは説明すること”の大切さを守った
好著と言えそうです。
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