07年7月14日
以前ご紹介した「這い上がれない未来」藤井厳喜著、
では、止まらない流れ、グローバル化に対応して生きないと、
非常に辛い境遇になりますよ。
といった内容が濃かったように思います。
今日、ご紹介する「アメリカ型不安社会でいいのか」は、
もっと、ヨーロッパを見習っても良いのではないですか。
という方向で提言がまとめられています。
二つの本をセットで読むと、バランス的には良いのかなと思って
ご紹介しました。
日本はどちらかというとヨーロッパ的な価値観に
近いかとと思っていましたが、二つの本を読んでいくうちに
実は、アメリカ型に近いのかも知れないと思わされました。
実際、税制なども、アメリカの方に近いようです。
「共生」か「自生」かという議論がありますが、
「働かざる者食うべからず」のように、
自立が大人の前提というような感覚を多くの日本人は
持っているように思います。また、他人の稼いだ金の使い道について
とやかく言わない傾向が強いように思います。
ところが社会状況によっては、それが難しい場合もあります。
「共生」というのは、そうしたところからも根強く支持されるのでしょう。
ワーキング・シェアという考え方も、その一環なのだと思います。
ワーキング・シェア一つとってみても、私は今ひとつ、
日本人には馴染まない気もしますが、どうでしょう。
そんなことを考えてみるには、うってつけの本だと思います。