06年9月13日
名前を聞いたことはないとおっしゃる方でも
商品は必ず見たことがあります。
コンビニ店内のコーナーにぶら下がっている
万引き防止用の丸い鏡、ほとんどがコミー製品です。
銀行のATM。後ろから暗証番号を覗かれないように、
小さな鏡が付いていますね。ほとんどがコミーの製品です。
鏡の隅に小さく「komy」と書いてあります。
今度、見つけてみてください。
20人ほどの小さな会社なのに、万引き防止用の鏡、
防犯用の鏡を圧倒的なシェアで生産しています。
なぜ、この会社は凄いのか?
さまざまな本やテレビが取り上げました。
私もその一人。取材させていただいたのが、
この会社を知るきっかけです。
その後、商品の映像なども作らせていただきましたが、
今回は、違う視点で見てみたいと思います。
先日、新社屋の披露会があり伺ってきました。
新しい社屋も決して凄いビルなどではありません。
工場と事務所が一緒になった3階建てのシンプルな建物でした。
でも、そこは幸せの生産工場のように見えました。
確かにこの会社の商品に対する考え方、開発、生産への取り組みには、
並の会社が太刀打ちできない凄みがあります。
しかし、改めて新社屋を見て思ったのは、
世間の価値観に振り回されることのない、
自分たちの目標を持っている素晴らしさです。
周りからどう見られるかではなく、
自分たちはどうしたいのか?
だから、新社屋は・・・という筋がキチンと通っているのです。
ホームページにも明記してあります。
「私たちは売上げの拡大よりも、出会いの喜び、創る喜び、
信頼の喜び、を味わえる仕事を大切にしています。」
お金と違う喜びをこの会社は目指しているのです。
お金では手に入らない喜びが沢山あることを暗に言っています。
「儲けのヒント」と言いながら
お金ではないのでは?と言ってしまっては、話を続けにくいのですが、
人は誰もが幸せになりたいはず。
なのに資本主義は、まず売上げであり、利益という。
それをこの会社は否定しています。
目標を「お金」ではなく「幸せ」に置き、しっかりと掲げていること、
というよりも、目標を掲げようとした時点で、
この会社の強みは生まれ始めたと思います。
それをコツコツと積み重ねる。積み重ね続ける。
こうした会社が急に崩れると言うことは想像ができません。
今、次々とスキャンダルにまみれ崩壊していく
会社たちの対極にある企業。
それが、コミーという埼玉県川口市にある小さな、
しかし強い会社です。